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2005年01月10日

トラックバック、大歓迎でごさいます!!

to <独り善がり 紫色>のラヴかすたさん

こわごわこわごわとTBしてくださって、ありがとうございます。
屋久島は、今年で2年目です。
去年は、往復8時間かけて、マラソンコーチの佐藤千恵子さんと、ご主人の(マラソンランナーで、東急線の運転士!!)金井雅也氏(何故か、本人に呼びかけるときでも、わたしは「雅也氏」と呼んでます)と3人で縄文杉に逢いに行きました。
何故、年末年始屋久島で過ごすかというと、屋久島は直径30km足らずの島なのに標高1000mを超す山が45峰以上あり、はじめて屋久島に降り立った一昨年の暮れに、何年かかってもすべての山を息子とともに登りたいと思ってしまったのです。
しかし、今年は屋久島の山々にも雪が降り積もって登山道が凍結し、(せっかく、新大久保のICIスポーツで息子用の19cmの登山シューズ、と人数分のアイゼン−シュタイクアイゼンの略、雪や氷の表面を登降するときに登山靴の底にとりつける滑りどめ−を購入したのに)山に精通したガイドの日高徹さん(60代半ば)に制止されて、断念しました。(昨年5月、千尋の滝の上流で沢登りをしていた男女3人が死亡しています。日高さんの話だと、死亡者や行方不明者がかなり多く、山中テントで寝泊りしていると、風もないのにテントが揺さぶられ、ザックザックと登山靴の音がテントのまわりをまわるそうです。「怖いから、寝る前に耳栓をする」と日高さんは仰っていました」)

で、ラブかすたさんが、「羨ましい」とお書きになった<送陽亭>と<いわさきホテル>ですが、
<送陽亭>は1泊2食付で1万2千円(決して、「いたれりつくせり」の民宿ではありませんよ。部屋にはテレビないし、布団のあげおろしも自分でやんないといけないし、洗濯も洗濯機借りて自分でやる。内湯のお湯張りも自分でやる。朝晩の食事はもちろん食堂で。食事の内容は、魚、ごはん、お味噌汁、お新香、と素朴なものですよ。水がいいせいで、お茶いっぱいでさえ、チョー旨いけど)、
<いわさきホテル>は1泊2食付で1万7千円〜
ですから、<高級>の部類には入らないと思います。
たとえば、都内の高級ホテルは、上のふたつの宿よりずっと狭くて食事ナシで1泊3万数千円〜ですよ。

ラブかすたさんは、19歳。
わたしも、19歳のころは無収入(収入といえば、小5のときに別れた父親が月々振り込んでくれていた3万円だけだったけど、全部残らず競馬に注ぎ込んでました)でしたから1泊2食付1万2千円の宿といえども「高い!!」と感じてました。けれど、20代半ばで(原稿用紙1枚1000円−それでも遅筆のわたしは1枚書くのに4、5時間かかる。いったい時給いくらだ!!−の仕事も、断らずに全部引き受けた)月収20万くらいになりまして、年に何度かはそのレベルの宿に泊まりに行きました。
要は、なにに金を使うか、
なにに価値を見出すか、
ではないでしょうか?
わたしは、(10代のころから一貫して)金を貯めることにはまったく価値を見出せないので、貯金は0です。0ならまだいいんだけど、6年ほど前から1億近い(いちばん多い年で、1億5千万)借金を背負いつづけています。
こつこつ減らしてはいるけど、いまも借金まみれ。
浪費、豪遊してるわけじゃありません。
この6年間、わたしはほとんど自分のための衣服や化粧品を購入してません。
15年前のワンピースとか、8年前の口紅とか平気で使ってます。
育児と執筆に追われて(1年中寝不足)ショッピングに出掛ける時間なんてない、ということもあるけど、自分を飾ることには関心がない。
だけど、<空隙>がないと、精神の安定を保てない。
で、どんなに忙しくても、すべての仕事(各社担当編集者)を振り切って、年に2回(息子の夏休みと冬休みに合わせて)2週間ずつ、わたしは旅に出ます。
金がなかったら(慢性的に金欠なんだけど)、出版社に、これから書くであろう小説の原稿料を前借して(これで、さらに、自分の首を絞めることになる)旅費にあてます。
贅沢だとは思わない。
1年間、書きつづけるためには、どうしても<空隙>が必要なんです。

ラヴかすたさん! 
来年もおそらく屋久島に滞在すると思います。
いっしょに山登りませんか?
山登らない日は、佐藤コーチと走ってます。(早朝5時から1時間、夕方3時から2時間、実業団の合宿並みのトレーニングです)
いっしょに走りませんか?
そんな体力ないよ、ってことだったら、ご自宅を訪ねますよ(『新潮45』編集部あてに手紙を送ってください)。
ラブかすたさんは、ゆっくり正月特番をご覧になっててください。
わたくしめが、火鉢の餅、ひっくりかえして進ぜよう。

from 山女

投稿者 柳美里 : 2005年01月10日 14:00

 

コメント

 ここに書くかラブかすたさんの方に書くか迷いましたが、ここならお二人とも読まれるだろうと思い、こちらに書くことにしました。
 今日の柳さんのカキコはなんだか嬉しくなりました。読んでいて気持ちがよかったです。
 私も以前働いていたとき、あまりに忙しすぎて長い休み(年に一回か二回)は遠出をせずにはいられませんでした。それこそ柳さんと同じように、そうしないと精神の安定が保てなかったのです。そうやってバランスを取ろうとしていたのです。周囲には贅沢にうつっていたようですが、当人はそうせずにはいられない、という状況でした。
 結局それでも安定が保てなくなり、仕事を辞め、海外逃亡を企てました。実はある人に出会い、その人の故郷を私の故郷にできるかもしれないと思ったからでした。本当の理由を知っている人はごく僅かで、今も家族でさえ知らないので、「全くいつも好き勝手に生きてていいわね。」という反応でした。それは今でも変わっていません。まあ、それもそうなのかもしれませんが。断っておきますが、費用は全て自分持ちでした。これを知っている人も少ないのですが。
 結局数年その場所に住みましたが、残念ながら故郷にはなりませんでした。その間日本にはたった2回、長さにして4週間しか帰りませんでした。帰ればほっとする、故郷と呼べる所が私にはなかったからでした。2回の帰国時も、居場所のなさを感じるばかりでした。
 いろいろあって、迷った末、とりあえず帰国してしばらく経ちますが、ここが私の故郷という安心感はありません。居心地の悪さ、なさを感じつつ、日々暮らしています。私はまだ、ここが自分の居場所だと言える所を見つけていません。そして、探しています。
 ラブかすたさん、あなたは幸せですよ。自分の故郷と呼べる所があって、そこを好きって言えるって最高じゃないですかー?どんどん自慢しちゃって下さい!正直うらやましいです。
 ラブかすたさん御本人でもないのに、横槍で長く書いてしまってすみません(汗)。
 でもなんだか読んでて嬉しくなって書いてしまいました。

投稿者 楓 : 2005年01月10日 16:08

楓さんのコメントを読んでて「あぁ〜すごい同じ!!同感同感!!」って思ったのでコメント書きました。
私も全く一緒です。
もう、息することさえしんどくて私も海外へ逃亡。
そして、親や周りからは「いつも好き勝手生きてて・・・以下同文w」
はいよ。はいよ。分かってらいっ!!
ラブかすたさんの故郷が好き!って気持ちすごく羨ましいです!
私も自分の居場所みたいな物をずっと探しているような・・・。
っつうか、もともと居場所なんてあるのかしら・・・?って思ってしまう。
住み着いた場所がイコール居場所?
でも、心地よさも大事じゃわい!!
来年、違う場所へ引越し予定で、そこは今までは居場所のようにかんじていました。ですが、今は本当にそこには自分の居場所があるのか少し心配です。
今まではあると思っていたんだけどね・・・。
(望んでいたことがある程度現実化してしまうと不安になる感じよ・・・。マリッジブルーも含むか?!)
自分ツッコミ入れなきゃ、もうどうにも止まらないっっっ!!リンダァ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!
そして又海外逃亡を計画中☆☆☆
アタシも自腹・・・金ねぇっす。グェ・・・。

投稿者 ぴっぴ : 2005年01月10日 17:26

うわっ、うらやましいー。
柳さんに「山登り」誘われるなんて!!
しかも、ほんとにラヴかすたさん家に行きそうな
勢い。

屋久島は、わたしも一度行きたいと
思っている場所です。
柳さんの目から見た「屋久島」が
もっと知りたいです・・・

投稿者 ミムラス : 2005年01月11日 12:01

 ここって、すごい・・・。柳美里さんと、お話できるなんて・・・すごすぎる・・・。
 でも、何から書き込めばいいのか、わからない・・・。
 ただ、つながってみたい・・・今は、ただ、それだけです・・・。

投稿者 夢子 : 2005年01月11日 18:17

あのう、初めて書いてみました。ドキドキ。
私は高校の時から柳さんの本を読みはじめました。
この日記は小説みたいです。生きていることを刻むように言葉が同時にあふれてくるような、そんな力強さ
に私はなんだか衝撃と安堵感になります。
これからもずっと読み続けます。
さりげなく応援してます

投稿者 ゆかこ : 2005年01月12日 20:51

トラックバック大歓迎ということで、かなりほっとしました(^^;

たまにふと思うことで、もし、屋久島に生まれていなかったら・・・というのがあります。それでも、きっとどうにかして屋久島の事を知って、住み着くんじゃないかなと思います。自分の故郷だから、というのを抜きにしても、屋久島はとても魅力的です。飽きないというか、ずっと住んでても魅力が尽きないというか。それこそ、連なる山々を制覇していくように。山の数には限りがあるけど、季節によって見せる表情は全然違うし、時の流れによってもどんどん変わっていく。縄文杉は記憶が定かならば2回登りました。2回とも全く印象が違いました。誰と登るかによっても違いますね。私は4年半前学校登山で宮之浦岳に登りましたが、集団で登る山は余り面白くないです(^^;
是非柳さんと登ってみたいです、屋久島の山を。
お手紙させて頂きますね。

投稿者 LOVEかすたどん : 2005年01月13日 06:19